NEWSネガティブだって良い
今の世の中、ポジティブばかりがもてはやされています。
確かにそうかもしれませんね、ポジティブで居た方が楽しいし、何よりも前向きな感じがします。
しかし、ネガティブで居ると言うことは、それほど悪いことでしょうか？
ネガティブな人は、生きる価値が、本当に無いのでしょうか？
それでは逆に、世の中のすべてをポジティブにばかり考えていたら、どうでしょうか？
例えば、「この道は、どこまでも平坦に続いている」と考えるのが、ポジティブです。
「この道は、どこかに穴が開いているかもしれない」と考えるのが、ネガティブです。
ポジティブにばかり考えて、穴を警戒せずに歩いていたら･･･。もし本当に穴が開いていたら、その穴に落ちてしまいます。
「今日は、晴れの天気が続く」と思うのは、ポジティブです。しかし実際は、晴れの天気ばかりが続くとは限りません。雨が降る時もあります。
それでも、「雨が降れば濡れれば良い」と思って、雨の中を傘を差さずに歩くのも、ポジティブです。
しかしそれでは、風邪をひいてしまいます。
ネガティブと言うことは、「もしかしたら、良くないことが起きるのでは無いか？」と、警戒することです。
無理矢理先に進もうとする気持ちを牽制して、引き留めるのが、ネガティブです。言わば、そのまま進んでも大丈夫かを検証して、良くないことが起きた場合の備えを求めることが、ネガティブになることの効用です。
ネガティブな気持ちを無視して、無理矢理先に進もうとすることは、言わばその「検証」を拒否すると言うことです。
これは実は、現実を否定していると言うことです。
現実を見ずに、不確かな願望を過信していると言うことです。
言わば、崖に向かって盲進する、ネズミみたいな物です。
ネガティブということは、その「盲進」を引き留める役割を果たします。
つまり、ネガティブにも、効用があります。
道に穴が開いていることを警戒して、一歩も足を進めることが出来ないというのは、それはそれで問題ではあります。
しかし一概に、ネガティブな気持ちを、切り捨てれば良いものではありません。
