NEWS自己責任って何？
前回の記事で、すべての人が同じスタートラインに立つことが出来るようにすることが、「平等」だと言いました。
いわゆる、「機会の均等」と言われる物ですね。だれもが、或る事をやろうと思ったら、そう思った人すべてが、それを出来るようにすると言う事です。
それでは、その「或る事」を行ったすべての人が、すべて同じ結果に到達しないといけないのでしょうか？
例えば、この「Aさん」がリンゴを取る事が出来た時に、「Ｂさん」も、リンゴを取る事が出来ていないといけないのでしょうか？
答えは「ＮＯ」です。
機会を均等にしたということは、「Ａさん」も「Ｂさん」も、同じスタートラインに立たせたと言う事です。従ってこの時点で、リンゴを取る事について、片方だけ有利だったり、もう片方だけ不利だったりする事はありません。
仮にリンゴは一つしかないとして、「Ａさん」「Ｂさん」どちらがリンゴを取る事が出来るかは、単純に二人の知恵と努力と、多少の偶然の結果と言う事になります。
ここで問題となってくるのは、「Ａさん」「Ｂさん」が、リンゴを取るために、それぞれ何をやったかと言う事です。
例えば、「Ａさん」は、リンゴを取るために、一生懸命ジャンプしました。「Ｂさん」は、リンゴが落ちてくる事を期待して、何もしませんでした。
その結果、「Ａさん」が、リンゴを取る事が出来ました。
それぞれ、リンゴを取るために行った行為は、それぞれの人の「責任」で行われます。
「Ａさん」は「Ａさん」の責任で、「Ｂさん」は、「Ｂさん」の責任で、行為を行います。
言わば「Ｂさん」がリンゴを取る事が出来なかったのは、「何もしない」という行為を選んだ、「Ｂさん」の責任です。
すなわちこの結果は、「『Ｂさん』の自己責任」です。
この場合「Ｂさん」は、この結果に文句を言う資格はありません。何もやらない事を選んだのは、他でも無い「Ｂさん」だからです。
だから、「Ｂさん」は、「この結果は、私の自己責任です」と、言う事が出来ます。
それならば、「Ａさん」は、「この結果は、Ｂさんの自己責任だ」と、言う事は出来るでしょうか？
その答えも「ＮＯ」です。
「Ａさん」は、「Ｂさん」の行為について、何の責任も持っていません。
他人の行為の結果について、誰も責任を持ってはいません。責任を持つのは、「自分」だけです。
だから、他人の行為の結果について「それは、自己責任だ」と言う事は、不可です。
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