自分を守ってくれていた物？
前回の記事で、自分の好きになれない部分は、実は「自分を守ってくれていた物」なのかもしれない、というお話をしました。
しかしそれでも、納得できる人は少ないと思います。
「自分のこの嫌いな性格が、実は自分を守ってくれていたなんて、考えられない！」という所でしょうね。
自分が欠点だと思っている性格、例えば前回の記事で言うと、「人見知りな性格」は、むしろ自分の邪魔をしているように見えてしまいます。
「これだけ私は、誰とも仲良くなりたいのに、この『性格』のおかげで、とても損をしている」という気持ちに、なってしまいますよね。
それはおそらく、守っていてくれていた物（すなわち、「無意識」）の「守り方」に、問題があったからです。
例えば、「よく気心も知れない他人と不用意に接触すると、いじめられたりだまされたりするかもしれない」、「だから、そんな目に遭わないように、他人と出会っても、一切心を開かないようにしよう」という意識が頭をもたげてしまって、「最初から見知らぬ人には接触しないようにしよう」という意識が働いてしまうと言うことも考えられます。
不利益なことに出会う前に、自分で自分にシャッターを下ろしてしまうという感覚ですね。
確かにこれなら、見知らぬ人に出会っても、何か不利益を被ることはありません。
つまり、無意識の対処方法は、「とにかく心配される事態を避けること」だけに特化されてしまうので、ある意味無茶ぶりになってしまいます。
この「無茶ぶり」に加えて、無意識のメッセージは非常に強力で、頭で考えた理屈に勝ってしまいます。
だから、「頭でわかっていても、行動に移すことが出来ない」ことになってしまいます。
他にも沢山ある、「自分の嫌いな性格」。
例えば、非常に欲深いとか、悪いと思っていても止められないこととか、人に勝とうとしてしまうとか、人を許すことが出来ないとか･･･。
みんな、それぞれの、あなたを守ってくれていた「事情」があります。
この、頑固で強力な「無意識さん」に納得していただくためには、その「事情を」理解してあげることです。そして、それを排除しないこと。これが、大切です。
